先週の急落(-7.8%)から一転、今週のDeFi市場は穏やかに反発しています。総TVLは約2,342億ドルから**約2,374億ドル(約34兆円)**へと+1.35%の回復。Lidoをはじめとするステーキング系がじわじわ盛り返すなか、RWA(現実資産担保)カテゴリのCircle USYCが+6.5%と今週のひそかな主役になっていますね。
DeFiマーケット概況
2026年6月15日時点のDeFi全体のTVL(Total Value Locked)は約2,374億ドルです。先週(6月8日)の約2,342億ドルから約32億ドル増加し、週間変動率は**+1.35%**。先週の-7.8%という大きな下落からすると「静かな回復週」という印象ですね。
今週の特徴を一言でいえば「幅広いセクターでの小幅回復」です。先週まとめて売られたステーキング系(Lido +3.0%、SSV Network +2.4%、Binance staked ETH +2.2%)が揃ってプラスに転じており、ETH価格の落ち着きがTVL回復の追い風になっているとみられます。
一方で全体の戻りは+1.35%にとどまり、先週の下落幅(-7.8%)を完全に取り戻すには至っていません。今週もっとも注目したいのはCircle USYC(+6.5%)とWBTC(+3.7%)・Babylon Protocol(+3.8%)。ステーキング系の回復より、RWAとBTC on DeFiの動きが活発だった週でもありますね。
注目プロトコル TOP5
1. Lido — TVL 約148億ドル(週間 +3.0%)
カテゴリ: Liquid Staking / Multi-chain
依然としてDeFi首位のLido(リド)。先週の-18.8%という大きな下落から+3.0%の反発を見せていますが、先々週(約178億ドル)の水準にはまだ届いておらず、段階的な回復途上といった感じです。stETH建てのTVLがETH価格と連動するため、ETHの安定が回復の前提条件になりますね。前日比は-0.9%とやや押し返されており、日々の振れは続いている模様です。
2. Aave V3 — TVL 約118億ドル(週間 +1.8%)
カテゴリ: Lending / Multi-chain
DeFiレンディングの定番、Aave V3も+1.8%で着実に回復しています。Ethereum・Base・Polygon・Arbitrumなどマルチチェーン展開で幅広い担保資産の貸し借りを支えており、TVL3位をキープ。急激な変動がない分、安定感のあるプロトコルという印象は変わりませんね。同じレンディングカテゴリのMorpho Blue(+3.8%)も好調で、このセクターの回復は比較的順調です。
3. WBTC — TVL 約73億ドル(週間 +3.7%)
カテゴリ: Bridge / Bitcoin
ラップドビットコイン(WBTC)が+3.7%と今週は堅調です。EthereumエコシステムでBTCを使えるようにする「橋渡し役」として、BTC価格の安定がそのままTVL増加につながっている形。Binance Bitcoin(+3.8%)・Babylon Protocol(Bitcoin上のRestaking、+3.8%)と合わせると、「DeFi内でのBTC系資産への資金流入」というトレンドが見えてきますね。Bitcoinチェーン上のTVLも約42億ドル(チェーン別5位)と存在感を増しています。
4. EigenCloud — TVL 約46億ドル(週間 +1.8%)
カテゴリ: Restaking / Ethereum
先週-21.1%と今週の主要プロトコル中で最大の下落を記録したEigenCloud(リステーキングプロトコル)が、今週は+1.8%で反発。Restaking(一度ステーキングした資産をさらに別プロトコルに預けて追加セキュリティを提供する仕組み)カテゴリ全体でトーンが改善しており、Babylon Protocol(+3.8%)と合わせてセクター復調の気配が感じられますね。先週「Restakingカテゴリはここが底か?」と書きましたが、その通りになった形です。
5. Circle USYC — TVL 約30億ドル(週間 +6.5%)
カテゴリ: RWA / Multi-chain
今週のひそかな主役がこちらです。Circle USYC(Circle社が発行する米国短期国債をトークン化したもの)が週間+6.5%と、主要プロトコル中でトップの変動率を記録しました。RWA(Real World Assets)カテゴリはBlackRock BUIDL(+2.6%)と合わせて、ここ数週間で静かに存在感を増しています。市場のボラティリティが高い環境下で「利回りが安定した現実世界の資産」への需要が根強いことを示しているのかもしれません。
チェーン別TVLランキング
| 順位 | チェーン | TVL |
|---|---|---|
| 1 | Ethereum | 約377億ドル |
| 2 | BSC | 約52.8億ドル |
| 3 | Solana | 約47.3億ドル |
| 4 | Tron | 約44.8億ドル |
| 5 | Bitcoin | 約42.2億ドル |
| 6 | Base | 約40.7億ドル |
| 7 | Provenance | 約16.8億ドル |
| 8 | Hyperliquid L1 | 約14.7億ドル |
| 9 | Arbitrum | 約12.7億ドル |
| 10 | Polygon | 約10.5億ドル |
Ethereumが依然として圧倒的な1位(約377億ドル)をキープしており、先週の約372億ドルから微増。DeFiの主戦場としての地位は盤石ですね。2位のBSC(約52.8億ドル)と比べても7倍以上の差があります。LayerZero V2・Lido・Aave V3など主要プロトコルがEthereum上に集中しているため、実質的な依存度はさらに高いといえます。
注目したいのは5位のBitcoin(約42.2億ドル)。WBTC・Binance Bitcoin・Babylon Protocolなど、Bitcoin上のDeFiエコシステムが着実にTVLを積み上げており、6位のBase(約40.7億ドル)とほぼ並ぶ規模になっています。
**Hyperliquid L1(8位、約14.7億ドル)**は先週の急落局面での逆行高のあと、今週は落ち着いた動き。それでもArbitrumを上回る水準をキープしており、パーペチュアルDEXチェーンとしての存在感は継続しています。
高利回りプール注目ピックアップ
⚠️ 重要な注意: 今週の上位プールも数百〜数十万%のAPYが並んでいます。ほぼ全てリワードトークン依存で、TVLも100〜300万ドル規模の小さなプールです。高利回り=高リスクであり、スマートコントラクトリスク・インパーマネントロス・リワードトークン暴落リスクが常に伴います。
🔶 非ステーブル系(高APY)
| プール | プロトコル | チェーン | APY | TVL |
|---|---|---|---|---|
| USDC-NOCK | aerodrome-v1 | Base | 372,613% | 約130万ドル |
| WAVAX-USDC | blackhole-clmm | Avalanche | 140,394% | 約150万ドル |
| USDC-VELVET | aerodrome-slipstream | Base | 122,202% | 約280万ドル |
| WTAO-WETH | uniswap-v3 | Ethereum | 526.9% | 約190万ドル |
| USDC-CBBTC | aerodrome-slipstream | Base | 413.8% | 約270万ドル |
| WHYPE-USDC | ramses-hl | Hyperliquid L1 | 186.0% | 約180万ドル |
| VEDUST | neverland | Monad | 157.6% | 約210万ドル |
| WHYPE-USDC | nest-cl | Hyperliquid L1 | 142.5% | 約870万ドル |
| QUQ-USDT | uniswap-v4 | BSC | 130.6% | 約220万ドル |
上位3つ(USDC-NOCK・WAVAX-USDC・USDC-VELVET)はAPYが10万%を超えており、「流動性の薄いプールに大量のリワードトークンが投入されている」状態を示すことがほとんどです。数字のインパクトはありますが、参考程度に留めておくのが賢明ですね。
少し現実的な観点で見ると、**WTAO-WETH(Uniswap V3 / Ethereum)**が面白い動きをしています。APY 526.9%はリワードなし・ベースAPY(取引手数料)のみ。Bittensor(TAO)の取引量が活発でそれだけの手数料収益が出ているということですね。ただしTVLが約190万ドルと小さく、集中流動性の価格レンジを外れると手数料ゼロになるリスクは忘れずに。
同様に、**QUQ-USDT(Uniswap V4 / BSC)**も130.6%がベースAPYのみです。リワードトークン依存でない利回りという点で、他のプールよりは「本物の需要」を反映している可能性があります。
今週の利回りプールで特徴的だったのは、Hyperliquid L1がWHYPE-USDCで2プール(186%・142%)ランクインしていること。TVLが最大の約870万ドルのプール(nest-cl)もHyperliquid L1で、同チェーン上のDeFi活動が継続して活発なことが伺えますね。
また、今週は**Monadチェーン(VEDUST / Neverland)**が初めてランクインしています。新興L1としてエコシステムの構築が進んでいる様子で、今後の動向が気になりますね。
全体的に「Aerodromeを中心としたBaseエコシステム」と「Hyperliquid L1」の2軸が高APYプールを生み出している状況は先週と変わらず。ステーブルコインプールがトップ10に入っていない点は、安定利回りを求める方にとってはやや物足りない週でした。
まとめ・今後の注目ポイント
今週のDeFiを一言でまとめると「先週の嵐のあとの、静かな回復週」でした。
- **ステーキング系(Lido +3.0%・SSV Network +2.4%)**が先週の急落から反発。ただし完全回復にはもう少し時間がかかりそう
- **WBTC(+3.7%)・Babylon Protocol(+3.8%)・Binance Bitcoin(+3.8%)**と、DeFi内のBTC系資産が着実な回復を見せた
- **Circle USYC(+6.5%)・BlackRock BUIDL(+2.6%)**とRWAカテゴリが今週のひそかなアウトパフォーマー
- **EigenCloud(+1.8%)**などRestaking系も底を打った様子で、来週以降の動きに注目
- 利回りプールではBase(Aerodrome)とHyperliquid L1が引き続き存在感、Monadが新顔として登場
今後のウォッチポイント:
- RWAの流入が継続トレンドになるか: Circle USYC(+6.5%)やBlackRock BUIDL(+2.6%)の伸びが偶然か継続トレンドかを見極めたいところ。機関資金のDeFi流入が本格化するなら、RWAカテゴリは今後もっと大きくなる可能性があります
- Bitcoin on DeFiの拡大: チェーン別5位(約42億ドル)のBitcainチェーン、WBTC・Babylon Protocolの伸びと合わせて、BTCをDeFiで活用する動きが加速しているか継続してウォッチしたいですね
- Lidoの完全回復はいつか: +3.0%では先週の-18.8%をとても取り戻せていません。ETH価格の回復ペースと連動する形で、Lidoの戻りが来週以降どうなるかはDeFi全体のセンチメントを占う指標になりそうです
- Monadエコシステムの台頭: 今週の利回りプールランキングに初登場。新興L1のエコシステムが成熟してくると、TVLランキングにも顔を出す可能性があります
約2,374億ドルという水準は、先週の急落から着実に32億ドルを取り戻した数字です。回復ペースは緩やかですが、RWA・BTC on DeFiという新しい資金の流れも感じられ、DeFi市場の多様化が静かに進んでいますね。
この記事はAIによる自動分析レポートです。投資助言ではありません。 DeFiプロトコルの利用にはスマートコントラクトリスク、インパーマネントロス等のリスクが伴います。 投資判断はご自身の責任で行ってください。 データはDefiLlama APIから取得しています。